@ Yuri Shimegi Architects
標由理建築設計事務所

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標由理建築設計事務所
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春日居の二世帯住宅

所在地 :山梨県笛吹市
主要用途:二世帯住宅
主要構造:木造軸組構造

設計期間:2002.6〜2002.11
工事期間:2002.12〜2003.5


周囲の桃畑、水路、蔵などの豊かな風土に調和した建物であると共に、子育てを終えた団塊世代の施主が、親の介護をしながら老後の毎日を楽しむための家が求められた。
豊かな自然、光、風を一日の時の変化、季節の変化の中で感じることが出来る空間を用意し、介護する側とされる側の程よい距離感をデッキ、玄関ホール、庭を介して確保している。各室を二重動線によってつなぎ、引き戸の開け閉めにより、場面に応じた接客を可能にしている。書や生花を趣味とする夫人、墨絵を趣味とする施主母の作品を各所に用意したギャラリー的空間に展示し、介護の日常の中にあって、随所に芸術を感じられる空間とした。高齢社会における家庭介護に向けての一つの形を提案している。
また田園の開放感とは別に、地域との関係の深い土地だからこそプライベートな空間の必要性が求められる。
建物全体の角度を振ることによって、リビングやデッキを前面道路から見えにくくし、庭の形成により、地域との共生の中で適度なプライベートな中庭空間を創り出している。

ご近所さんは玄関に上がらずに、庭に入り、昔あった縁側と同じように、デッキに腰掛けて主人に話しかける。
地域交流と、施主のプライベートな空間が庭の緑の成長と共に程良く溶け合ってきている。


<標由理+古市修>

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